平和不動産リート投資法人(8966)のスポンサーは、平和不動産株式会社です。
不動産会社として、名前を聞いたことがない方が多いかもしれません。でも実は、「東京証券取引所」のビルを所有しているのが平和不動産(株)です。大阪、名古屋、福岡の証券取引所のビルも同社が所有しています。
平和不動産リート投資法人は、オフィスとレジデンスの物件を持つ複合型リートです。
リーマンショック後に他のリートと合併し、「平和不動産リート投資法人」に商号を変更しました。
物件は東京23区が中心で、首都圏の主要市街地にもあります。また、スポンサーの平和不動産(株)の営業拠点がある名古屋、大阪、福岡などのエリアでも物件を取得しています。
また、リートの合併時に発生した「負ののれん」を潤沢に持っています。物件の入れ替え時に、「負ののれん」を積極的に活用しました。その結果、同リートはJリートの王道を進んでいるような、バランスの取れた物件ポートフォリオとなっています。
その堅実で安定した運営の実績から、市場からの評価が高いリートです。
「第39期資産運用報告」を見て
コロナ禍のなかでも、第39期の分配金は2,800円と前期よりアップしました。
理由は、
●既存テナントの賃料改定が、些少とはいえプラスにできたこと
●テナントに飲食店舗が少なかったこと
●所有物件の立地エリアにJR山手線の新駅「高輪ゲートウェイ」駅が開設されたこと
●オフィスもレジデンスも、物件入替えにより賃貸事業収入が増加し、資産規模が拡大したこと
事などからのようです。
また、その他で特筆すべきことは
●第40期(2021年11月期)初に、5年半ぶりの公募増資を実施
●FTSE EPRA Nareit Global Real Estate Index Series への組入れがされた
上記は国際的な不動産投資指数で、国内外の機関投資家がベンチマークとして採用している重要な指数。
ポートフォリオのハイライト(2021年7月31日現在)
保有物件数 113、取得価格合計 1,929億円。
稼働率 97.28 %。
第39期(2021年5月期)の分配金 2,800円/口。
第40期(2021年11月期)の予想分配金 2,850円/口。
第41期(2022年5月期)の予想分配金 2,850円/口。